常緑ヤマボウシの成長速度の実測記録
常緑ヤマボウシ3本は、植栽から5年半で約+50cm(約2.5m→約3m)、約+50cm(約1m→約1.5m)、約+150cm(約1m→約3m)でした。1年あたりに直すと、約+50cmの2本は約9cm、約+150cmの1本は約27cmです(いずれも5年半で割った値)。10年後の葉張り(横幅)の記録は出典に無く、このページでは示せません。3本それぞれの高さの変化と栽培環境を掲載しています。
扱う範囲は、常緑ヤマボウシの樹高の記録です。落葉する一般的なヤマボウシの成長記録は、このサイトにはまだありません。品種名が分からない個体の記録で、「月光」など特定品種の成長や、実の生育は、この記録の対象外です。年間の伸びと10年後の葉張りについては、下の節に出典で分かる範囲を書いています。
常緑ヤマボウシの成長:個体ごとの高さ(2020年10月→2026年6月)
| 個体 | 植え付け時 | 2026年6月 | 5年半での変化 | 栽培環境 |
|---|---|---|---|---|
| A | 約2.5m | 約3m | 約+50cm | 日当たり良好、西日あり。ブロック塀で株元の乾燥は防がれている |
| B | 約1m | 約1.5m | 約+50cm | Aの隣。日当たりは良いが、根を張るスペースが狭い |
| C | 約1m | 約3m | 約+150cm | 建物に囲まれ日当たりが悪く、軒下でほぼ雨も当たらない乾燥地 |
一般に常緑ヤマボウシの成長速度は年間10〜30cm程度とされていますが、この記録では 最も日当たりが悪いはずのCが5年半で約150cm伸び、日当たりの良いA・Bより大きく成長しました。 記録した本人も「Cだけ突出して成長しているので一概には言えません」と述べており、日照条件だけでは成長量を単純に予測できないことを示す実測例です。 なお、日当たりの良いA・Bは大きさに差があり(Aは約3m、Bは約1.5m)、同じ日当たりでも根を張るスペースの広さで成長量が変わり得ることも記録されています。
植栽からの経過年ごとの高さ
上の表のうち、高さが書かれている行だけを、植栽からの経過年で並べ直しました。新しい数値は足していません。
| 植栽からの経過 | 高さ | 個体 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 植栽直後(2020年10月) | 約2.5m | A | 庭木レビュー記事 |
| 植栽直後(2020年10月) | 約1m | B | 庭木レビュー記事 |
| 植栽直後(2020年10月) | 約1m | C | 庭木レビュー記事 |
| 5年半(2026年6月) | 約3m | A | 庭木レビュー記事 |
| 5年半(2026年6月) | 約1.5m | B | 庭木レビュー記事 |
| 5年半(2026年6月) | 約3m | C | 庭木レビュー記事 |
各行の出典は2026年10月7日に確認した記事です。記録されているのは植え付け時と5年半後の2時点だけで、途中の年の高さは書かれていません。
年間の伸びと10年後の葉張り(横幅)
出典の記事には、葉張り(枝を広げた横幅)の数字は書かれていません。このため、植えて10年後の葉張りは、このページでは示せません。
年間の伸びについては、出典の基本情報の表に「成長速度 ゆるやか(年間10〜30cm)」と書かれています。これは一般的な目安として載せられた値で、3本の実測ではありません。実測の差は、上の表のとおり5年半で約+50cm、約+50cm、約+150cmです(2026年10月12日に出典を再確認)。
ヤマボウシの仲間(Cornus capitata)の最終樹高について、公的資料に書かれていること
英国王立園芸協会(RHS)の植物ページ「Cornus capitata」に、次のことが書かれています(確認日2026年10月26日)。
- 最大の高さ: 8〜12m。最大の広がりは4〜8m。
- 日当たり・土: 日向または半日陰(Full sun, Partial shade)。土は粘土質・ローム・砂のいずれも可とされています。
これは英国の基準で、日本で流通する常緑ヤマボウシの品種ごとの値ではありません。上の記録は5年半で約3m(2本)と約1.5m(1本)で、RHSの最大の高さの途中です。この資料には、そこへ届くまでの年数や成長の速さは書かれていません。
この記録でわかること・わからないこと
わかること:同じ著者が同じ月に植えた3本が、5年半で約+50cm、約+50cm、約+150cmと違う伸びになったことがわかります。
わからないこと:3本の差の理由は、日当たり・スペース・乾燥の違いとして記録者が挙げた推測で、この記録だけでは確かめられません。途中の年の高さも書かれていません。
条件が近い記録を見比べるには、次のページが参考になります。
この記録の限界
- 個体数: 同じ庭の3本(A・B・C)の記録です。品種名は書かれていません。
- 測定月: 高さの数値があるのは2020年10月(植え付け時)と2026年6月の2時点だけです。途中の年の高さは書かれていません。
- 日照条件: Aは日当たり良好で西日あり、Bは日当たりが良い、Cは建物に囲まれて日当たりが悪い軒下と書かれています。日照時間の記載はありません。
- 剪定: 出典に剪定の記載はありません。
よくある質問
常緑ヤマボウシは植えてから5年半で何mになりましたか。
同じ庭の3本で、2020年10月から2026年6月までの高さは、Aが約2.5mから約3m、Bが約1mから約1.5m、Cが約1mから約3mでした。伸びはAもBも約+50cmずつです。途中の年の高さは書かれていません。
常緑ヤマボウシの成長は早いですか、遅いですか。
この記録の3本では、2020年10月から2026年6月の5年半で、Aが約2.5mから約3m、Bが約1mから約1.5m、Cが約1mから約3mでした。1年あたりに直すと、AとBは約9cm、Cは約27〜36cmです(計算は下の「1年あたりの伸びの計算例」)。Cの数値は出典内で合わず、2通りを載せています。早いか遅いかは3本で分かれ、この記録だけでは一概には言えません。1つの庭の3本の観察例です。
日当たりの良い木のほうがよく伸びましたか。
この記録ではそうなっていません。日当たりが悪く軒下で乾燥する場所のCが最も伸び、日当たりの良いAとBは、どちらも約+50cmの伸びでした。記録した本人も「Cだけ突出して成長しているので一概には言えません」と書いています。
月光など品種の成長速度もこの記録でわかりますか。
わかりません。この記録の3本は品種名が書かれておらず、出典の記事に「月光」は「花付きのいい品種」として一言だけ出てきますが、成長速度や高さの記載はありません(2026年10月24日に出典を確認)。月光の成長速度は、この記録からは分からないため載せていません。
1年あたりの伸びの計算例
式は「(最後の高さ − 最初の高さ)÷ 経過年数」です。3本とも2020年10月から2026年6月の5年半で計算します。
- A:(3m − 2.5m)÷ 5.5年 = 1年あたり約9cm
- B:(1.5m − 1m)÷ 5.5年 = 1年あたり約9cm
- C(高さの数値から):(3m − 1m)÷ 5.5年 = 1年あたり約36cm
- C(出典の「+150cm」から):150cm ÷ 5.5年 = 1年あたり約27cm
Cは、出典の記事に「約1m→約3m」と「5年で+150cm」の両方が書かれていて、数値が合いません。どちらが正しいかは確かめられないため、2通りを載せています。記録されているのは植え付け時と5年半後の2時点だけで、途中の年に伸びが止まったかどうかは平均から読み取れません。基本情報の「年間10〜30cm」は一般的な目安で、この計算は3本の記載から出した値です。
ほかの樹種の記録
この木は常緑性の品種として記録されています。次のページは、記載に「常緑」とある木の記録と、同じ著者が同じ時期に植えた木の記録です。
- カリステモン(ブラシノキ)ピンクシャンペン:記録に「常緑で、冬もほとんど落葉しなかった」とある木
- オリーブ:常緑の記録。玄関前の2株は植栽4年後に約3m、最盛期は約4mになり、2025年4月に枯死を確認
- ギンバイカ:記録に「常緑を保った」とある木
- ドウダンツツジ:同じ著者が同じ2020年10月に植え、5年半後の2026年5月まで記録した木
- マテバシイ:常緑の高木。約50〜60cmの苗を約2年8か月追った公共の試験記録で、堆肥の有無で約65cm差が出た
高さの伸びを比べたいときは、背が高くなった木の記録も参考になります。
- ユーカリ(グニー):約15cmの苗が、3年目の秋に約3mになった記録
- アオダモ:約2mの苗が、最初の5年は約2mのまま、9年目に約4mになった記録
- ピットスポルム:クラトスは約20cmの苗が、約2年2か月で110cmほどになった記録
この記録は1つの庭にある3本の観察例であり、植える場所の日照・土壌・気候、根を張れるスペースの広さによって成長の速さは大きく変わります。すべての常緑ヤマボウシが同じ形で成長するとは限りません。