オリーブの成長速度の実測記録
オリーブが何年で2mになるかの実測は、品種「ロシオーラ」で約90cmの苗が約1年8か月後に約2m、約2年で約2.5mでした。1年あたりの成長速度に直すと約80cmです(250cm − 90cm を2年で割った値)。同じ庭のもう1本は、植栽4年で高さ約3m・9年で枯死しました。同じ庭の2本について、高さの推移と害虫被害の経過を掲載しています。
個体1: 玄関前のオリーブ2株(2016年植栽)
| 時期 | 高さ・太さ | 記録された様子 |
|---|---|---|
| 2016年 | 苗木 | オリーブ農園で購入し、日当たりの良い玄関前に2株植栽。品種は明示されていないが、著者は見た目から「ネバディロブランコ」と推定 |
| 2020年(植栽4年後) | 高さ約3m | 幹の太さも5cmを優に超える |
| 2022年(植栽6年目) | 幹の太さ10cm超 | 実が多数なる成木に。この実で塩漬けも作成 |
| 2023年 | - | 常緑のはずの葉が落ち始める |
| 2024年 | - | 葉がすべて落ちる。1年半ほど回復を待つが戻らず |
| 2025年4月(植栽から約9年、記事表記は「育成10年目」) | 最盛期の高さ約4m | 枯死を確認。原因はオリーブアナアキゾウムシの食害。DIYで伐採・伐根 |
オリーブの成長:個体2: 別の場所のオリーブ1株(品種「ロシオーラ」、2018年植栽)
| 時期 | 高さ・太さ | 記録された様子 |
|---|---|---|
| 2018年3月 | 約90cm、幹1.5cm | 植栽直後 |
| 2018年5月 | 約1m | フェンス(1m)と同じ高さに |
| 2019年4月 | 約1.5m | 横張りも1m弱に。植栽1年でフェンスの1.5倍の高さ |
| 2019年11月 | 約2m、幹約5cm | 2度目の夏を越し、幹も明らかに太く |
| 2020年4月下旬(約2年) | 約2.5m、横張り1.5m、幹5.5cm | 写真に収まらないほど大きく成長 |
| 2020年11月 | - | 株元に複数の穴。落葉と黄変で樹勢の衰えに気づく(オリーブアナアキゾウムシの食害) |
| 2021年5月 | - | 葉はまだ少ないが、新芽と開花を確認。回復の兆し(最後に確認できた記録) |
2本とも同じ「オリーブアナアキゾウムシ」の食害を受けていますが、結果は分かれています。 植栽4〜6年で高さ3m・幹10cm超まで育った玄関前の2株は、9年目に食害が原因で枯死し伐根に至りました。 一方、2018年植栽の「ロシオーラ」は植栽2.5年で同じ害虫の食害を受けたものの、穴への薬剤処置と物理的な駆除を行い、半年後には新芽と開花という回復の兆しが確認されています (ただし、その後の完全な回復や現在の状態までは、参照した記事では確認できていません)。 オリーブは成長が早く数年で大きくなりやすい木ですが、この2本の記録は、成長の速さだけでなく、害虫被害という個体差・管理差によるリスクも同時に示しています。
植栽からの経過年ごとの高さ
上の2つの表のうち、高さが書かれている行だけを、植栽からの経過年で並べ直しました。新しい数値は足していません。
| 植栽からの経過 | 高さ | 個体 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 植栽直後(2018年3月) | 約90cm | ロシオーラ | 2年間の成長記録 |
| 約2か月(2018年5月) | 約1m | ロシオーラ | 2年間の成長記録 |
| 約1年(2019年4月) | 約1.5m | ロシオーラ | 2年間の成長記録 |
| 約1年8か月(2019年11月) | 約2m | ロシオーラ | 2年間の成長記録 |
| 約2年(2020年4月下旬) | 約2.5m | ロシオーラ | 2年間の成長記録 |
| 4年(2020年) | 約3m | 玄関前の2株 | 伐採・伐根の記事 |
| 約9年(2025年4月、枯死確認時) | 約4m(最盛期) | 玄関前の2株 | 伐採・伐根の記事 |
各行の出典は2026年10月13日に確認した記事です。2つの個体は植栽時の大きさも場所も違うため、1本の成長曲線としては読めません。
オリーブの一年の様子:記録のある季節だけ
上の2つの表のうち、月または季節が書かれた行を、季節ごとに並べ直しました(出典は同じ記事、確認日は2026年10月13日)。一年を通した連続した観察ではなく、年をまたいだ別々の時点の記録です。
- 春(3〜5月): ロシオーラは2018年3月に約90cmで植栽、5月に約1m。2019年4月に約1.5m、2020年4月下旬に約2.5mと、春の記録が年ごとに残っています。2021年5月には、食害のあとに新芽と開花を確認しています。
- 夏: 記録なし。
- 秋(11月): 2019年11月に約2mで、2度目の夏を越して幹も太くなったと書かれています。2020年11月には、落葉と黄変から樹勢の衰えに気づいています。
- 冬: 記録なし。
よくある質問
オリーブの成長スピードは早いですか、遅いですか。1年でどれくらい伸びますか。
この記録では、「ロシオーラ」が約90cmの苗から約2年で約2.5mになり、1年あたり約80cmの伸びでした(最初の約1年は約60cm、次の約1年は約1m)。玄関前の2株は植栽4年後に約3m、約9年後に約4mと書かれていますが、植え付け時の高さが数値で書かれていないため、1年あたりの伸びは計算できません。伸びは早い記録ですが、2本とも食害を受けた記録で、同じ庭の2本の観察例です。
オリーブは植えてから何年で2mを超えましたか。
「ロシオーラ」の記録では、約90cmの苗を2018年3月に植えてから約1年8か月後の2019年11月に約2mとなり、約2年後の2020年4月下旬には約2.5mと測られています。筆者は途中で何度か剪定したと書いています。1件の観察例であり、すべてのオリーブの速さではありません。
何年でどこまで大きくなり、その後はどうなりましたか。
玄関前の2株は、植栽から4年後の2020年に約3m、約9年後には約4mに育ったと記されています。ただし2023年から葉が落ち始め、オリーブアナアキゾウムシの食害で枯れたと書かれています。大きさだけでなく、害虫への備えも記録の一部です。
この記録でわかること・わからないこと
わかること:植栽4年で約3m、約9年で約4mに育った玄関前の2株と、約2年で約2.5mになったロシオーラの記録があり、どちらも害虫の食害を受けたことがわかります。
わからないこと:2本の結果が分かれた理由や、別の庭で同じ害虫被害が出るかどうかはわかりません。ロシオーラのその後も、参照した記事では確認できません。
条件が近い記録を見比べるには、次のページが参考になります。
- 枯れた・倒れた地植え記録5件の比較:オリーブを含む5件を年数と原因で並べた表
- ゴールドクレスト:5年で2m以上になった後、枯れて切り倒した記録
オリーブが枯れた原因の害虫について、公的資料に書かれていること
上の2本の記録に出てくるオリーブアナアキゾウムシについて、神奈川県の農業技術センター普及指導部が出した要望課題「オリーブアナアキゾウムシの物理的防除技術の確立」(文書の作成日は2018年6月)には、次のことが書かれています。
- 県内でオリーブの産地化が進められている一方、この害虫によって、実がなり始めた初期の樹が次々に枯死している。
- 被害が多いのは地際部(幹の地面に近い部分)で、対策として地際部を覆うなどの物理的な防除が求められている。
- 産卵する期間が長いため、薬剤だけでは被害を減らしきれない。オリーブはマイナーな作物で、この害虫に使える登録農薬の散布回数は年間7回までと書かれている。
これは農家向けの果樹栽培の資料で、庭のオリーブにそのまま当てはまる防除方法を示すものではありません。薬剤を使うときは、製品ラベルの対象作物と使用回数を確認してください。この資料から言えるのは、実がなり始める時期の若い木で枯死が起きやすい害虫だと、行政の現場も認識していることです。玄関前の2株が植栽から約9年で枯れた記録、ロシオーラが植栽2年半ほどで食害を受けた記録は、この説明と矛盾しません。ただし、2本の結果が分かれた理由はこの資料からは分かりません。
オリーブの成長の目安と最終樹高について、公的資料に書かれていること
英国王立園芸協会(RHS)の植物ページ「Olea europaea」に、次のことが書かれています(確認日2026年10月26日)。
- 成長の速さ: 「slow growth(成長はゆるやか)」で、最終的には4.5〜9mになると本文に書かれています。
- 最大の高さ: 4〜8m。最大の広がりは1.5〜2.5m。
- 日当たり・土: 日当たりのよい場所(Full sun)。土は白亜質土・粘土質・ローム・砂のいずれも可とされています。
これは英国の園芸資料で、品種を限らないオリーブ全体の目安です。この資料が「ゆるやか」と書くのに対し、上の記録では「ロシオーラ」が植栽から約2年で約90cmから約2.5m、玄関前の2株が約9年で約4mでした。目安と実測が違う理由は、資料からも記録からも分かりません。また、この資料には最終樹高に届くまでの年数は書かれていません。
この記録の限界
- 個体数: 玄関前の2株(2016年植栽)と、別の場所のロシオーラ1株(2018年植栽)です。玄関前の2株は、高さを1つの数値で載せていて、株ごとの値は書かれていません。
- 測定月: 玄関前の2株は2016年・2020年・2022年〜2025年で、月が書かれているのは2025年4月だけです。ロシオーラは2018年3月・5月、2019年4月・11月、2020年4月下旬・11月、2021年5月です。
- 日照条件: 玄関前の2株は日当たりの良い場所と書かれています。ロシオーラは日照の記載がありません。
- 剪定: ロシオーラは筆者が途中で何度か剪定したと書いていますが、時期と量は書かれていません。玄関前の2株は剪定の記載がありません。
オリーブは植えて1年でどれくらい伸びる?1年あたりの伸びの計算例
| 植栽からの経過(ロシオーラ) | 高さ | その時点までの伸び |
|---|---|---|
| 植栽直後(2018年3月) | 約90cm | - |
| 約2か月(2018年5月) | 約1m | 約10cm |
| 約1年(2019年4月) | 約1.5m | 約60cm |
オリーブは植えて約1年でどれだけ伸びるか。「ロシオーラ」の記録では、約90cmの苗が約1年後(2019年4月)に約1.5mで、最初の1年の伸びは約60cmでした(1本の記録)。
式は「(最後の高さ − 最初の高さ)÷ 経過年数」です。「ロシオーラ」の記録では、2018年3月の約90cmから約2年後(2020年4月下旬)の約2.5mまでで、(250cm − 90cm)÷ 2年 = 1年あたり約80cmです。
この平均も年ごとの差を隠します。最初の約1年(2019年4月)は約1.5mで約60cm、次の約1年は約1mの伸びでした。筆者は途中で何度か剪定したと書いており、剪定の分は計算に含まれていません。玄関前の2株は植え付け時の高さが数値で書かれていないため、この式は使えません。
2mに届くまでの年数を、ほかの常緑樹の記録と並べる
「オリーブは何年で2mになるか」を見比べやすいように、当サイトの比較表から、2mに届いたと読める常緑樹の記録を抜き出しました。苗の大きさ・剪定・場所が違うため、年数の短い順が育てやすさの順ではありません。
この比較表と同じ内容は、全樹種を並べた高さ2m・3m・4mに届くまでの年数の表にあります。ここでは要点だけ書きます。このオリーブ(ロシオーラ)は約90cmの苗から約1年8か月で約2mでした。同じ表のカリステモン ピンクシャンペンは約35cmの苗から約1年9か月(2mくらい)、ドドナエアは約30cmから約2年5か月で「2m弱」、ゴールドクレストは約25cmから約2年10か月(2m超)でした。このオリーブは苗が大きめで、2mに届いた2019年11月の1年後、2020年11月には食害で樹勢が衰えました。
ほかの樹種の記録
この記録は常緑樹が食害で枯れた例です。植え付け時の大きさや常緑・落葉が近い次の記録と見比べると、同じ常緑でも結果がどう分かれるかが分かります。
- ゴールドクレスト:小さなポット苗から植えた常緑樹で、5年で2m以上になった後に枯れた記録です。小さめの苗から育てた常緑樹が枯れた例として見比べられます。
- トキワマンサク(黒美人):約40cmの苗から植えた常緑低木で、約90cmの苗から始まったロシオーラと植え付け時の大きさが近い記録です。
- 常緑ヤマボウシ:同じ常緑樹で、約2.5mの大きな苗から植えた記録です。苗の大きさの違いが伸び方にどう出るかを見比べられます。
- セアノサス(パシフィックブルー):同じ常緑低木で、高さ60cm弱の苗が約2年で樹高1.4m・横張り1.5mになった記録
- アベリア(矮性種):常緑低木で、横張り約20cmの苗が約1年9か月で45cmになった記録
- バーゼリア:常緑低木で、高さ25cmの苗が約3年で125cmになった記録
- ミモザ:約2mの株が1年で約3m、2年で約5mになった記録。1年あたり約80cmのオリーブと、伸びの大きさを見比べられます。
- ユーカリ(グニー):約15cmの苗が、3年目の秋に約3mまで急に伸びた記録です。
- マテバシイ:約50〜60cmの苗を約2年8か月追った常緑樹の試験記録で、植え付け時の大きさが近い伸びを見比べられます。
- ブルーベリー:実を楽しむ低木。東京都と島根大学の調査で、3〜4年生で樹高1m超になった記録
- ドウダンツツジ:落葉低木の記録。約70cmで植えて5年半で約1mと、1年あたり約5cmの伸びでした。伸びの遅い樹種として、1年あたりの伸びの並びを見比べられます。
・オリーブ(ロシオーラ)の2年間の成長記録(2019年12月30日投稿)
・オリーブアナアキゾウムシの被害と駆除、回復までの記録(2021年5月22日投稿)
・枯れてしまった育成9〜10年目のオリーブの伐採・伐根(2025年5月18日投稿)
・神奈川県 農業技術センター普及指導部「オリーブアナアキゾウムシの物理的防除技術の確立」(要望課題034)(害虫の節。当サイトでの確認日は2026年10月19日)
「ネバディロブランコ」の品種名は著者自身の推定であり、確定情報ではありません。この記録は同じ神奈川県内の1つの庭で育てられた2本の観察例であり、植える場所の日照・土壌・害虫対策によって結果は大きく変わります。すべてのオリーブが同じ形で成長する、あるいは枯れるとは限りません。